あなたの家庭ではお子さんを塾に通わせていますか。
最近都市圏では低学年から塾に通わせることも全然珍しくなく、周りの家庭のお子さんが塾や習い事に行っていることが普通になりました。
塾に通わせていない家庭では周りを見渡して、わが子も同じようにしてあげないと、と心配も多いかと思います。
この記事では塾に通っていないお子さんが家庭学習だけでしっかりと学校の勉強ができるようになる方法を紹介します。
一度やり方のコツをつかむと、後はどんな科目にも応用が可能なので、最初のとっかかりに時間をかけてあせらずに継続してみてください。
勉強ができるようになる家庭学習の秘訣
一度は聞いたことがあるフレーズかもしれませんが「勉強は暗記だ」ということです。
思考力を試される問題ももちろんありますが、思考力を使うにしてもその土台となる知識がなければ、思考力も発揮されません。
そう考えると、感覚として小学校での勉強の9割は暗記です。暗記を征する者は勉強を征するということです。
例えば国語を思い出してみてください。
〇漢字を覚える
〇言葉の意味を覚える
〇文章の構成を覚える
といった内容を覚えていきます。最終的には自分で文章を作る作文に至るわけですが、漢字や言葉の使い方、作文用紙の使い方を知らないと作文にはなりません。
作文の内容に関しても、実は書き方というものがあり、読書感想文を書くにしても、「いりたま」という法則を知っているかどうかで、作文力が全く変わってきます。
(*「いりたま」とは意見、理由、体験、まとめのそれぞれの頭文字をとった呼び方です。)
これは一例ですが、勉強は暗記をベースにしながら、科目ごとのコツを知ってしまえば、掛けた時間だけ能力は伸びていきます。
それでは次に暗記ができるようになるための効率的な方法を紹介します。
家庭学習だけで成績はあがる。暗記方法が決め手
先ほど、小学生の勉強の大半は暗記であることを書きました。成績があがるかどうかは、暗記できるかどうかにかかっています。
塾にどれだけ通ったとしても、この点がクリアされていないと、塾にかよっているのに成績が上がらないということになります。
逆に、暗記ができるなら家庭学習だけで勉強は十分だということです。
もし、ハイレベルな中高一貫校を目指しておられるなら、そうはいきませんが。
その理由は簡単で、入試で出題される問題は、小学校では教えない範囲の問題が出るし、暗記だけでは時間の要する思考力が必要な問題は制限時間以内に解くことは難しいからです。
あなたの家庭がそれを目指さないのであれば、家庭学習だけで勉強ができるようになる可能性は十分にあります。
暗記を成功させる一番の方法は、「テスト形式で覚える」という方法につきます。
あなたが勉強をする際に、どうやったら一番記憶に残りやすいと感じてきましたか。
最も効果的と言われているのは、人に説明できるかどうか、を確認する方法です。
ただ、これは相手がいないとできないので、自分一人でもできる方法はテスト形式です。
テスト形式は分からなくても、一度テストをざっとやってみて、分からないところを明らかにするところから始まります。
漢字を覚えることを想像してみてください。よくあるのが、10回ずつ書くやり方です。
このやり方を決して否定はしませんが、10個の漢字を覚える場合、まず100回漢字を書く必要があります。それで、10個全部覚えたかと言うと、3個や4個だったりします。
覚えられなかった6個、7個の漢字をまた10回繰り返すのでしょうか。
時間がかかってしまって大変ですね。
「テスト形式で覚える」にはまず、目で見て何となく覚えます。そして、一度10個書いてみてすぐに10問の漢字テストです。すると2個程度しか覚えていないかもしれません。
次には覚えていない8個の漢字をもう一度目で見て覚えて、一度書いてみて8個の漢字テストです。
2個ずつ正解していくなら5回テストを行えば10個覚えることになります。漢字を書いた回数は(10+8+6+4+2)×2=60回です。
記憶のためには手を動かす必要はあると思いますが、やはり目から入ってくる視覚情報が一番で、その視覚情報を定着させるためにテスト形式で手を動かすことが効率の良い暗記方法だと言えます。
五感をつかった暗記方法
目と手を使った暗記方法ですが、ここにさらに口&耳をつかって五感を動員することで、さらに暗記の定着率を上げていきます。
どうするかと言うと、まず目で見て声に出して覚えます。次に一度書いてみる段階ですが、声を出しながら書くようにします。
本の音読をしてみるとわかりますが、最初は声を出して読むと、読むことが大変で内容が頭に入ってきません。
この段階は、視覚情報が記憶には残らない状態です。何らかの関連性や意味がないものはほとんど記憶には残らないと思います。
音読は、言葉の意味がわかり、話の筋がわかると声を出していても話の内容を理解することができます。
本を良く読む子が漢字を良く知っていたり語彙力があるのは、インプットされている情報が多いので、その情報に関連付けて新しい情報が紐づけられていくので、漢字力や語彙力が上がっていくのだと思います。
声を出しながら書くという工夫は、視覚情報や触覚情報だけでなく、聴覚情報も動員して一つの情報に対して関連付けを多くして記憶の定着率を上げていく方法なのです。
赤ペンとルーズリーフを使った暗記方法
最後に漢字以外で「テスト形式で覚える」方法を実践できる方法を紹介します。それが、赤ペンとルーズリーフを使った暗記方法です。
これは社会や理科の知識問題に使えます。
テスト形式なので、教科書ではなく問題集を活用します。問題集の穴埋め問題をまずやってみて答え合わせをします。
一度やってみて、間違ったり答えられなかかったりした問題だけを赤ペンで問題集に書き込みをします。
書き込みをしたら、赤い色の透明シートをかぶせると、赤の文字が消えますので、その状態で声を出しながら、もう一度穴埋め問題を解きます。
すると、まだ分からない箇所などがわかってくるかと思います。
そして、赤シートをかぶせたまま、もう一度穴埋め問題を行い、今度は声を出しながら答えをルーズリーフやノートなどに書いていきます。それから答え合わせをします。
この段階で覚えられなかった問題には鉛筆でチェックをつけておきます。次に復習する際は、このチェックがついた箇所を重点的に覚えます。
次回勉強した時に覚えていれば、鉛筆で書いたチェックを消していき、全部覚えれば、チェックは消えます。
こういった赤ペン、赤シート、ルーズリーフを活用した暗記方法で、暗記力は上がっていきます。やり方がわかれば、あとは習慣の問題になりますので、この点は子どもの習慣になるまでに根気強く親がメンターとして、叱咤激励をしていく必要はあります。
子どもは決して勝手には育ちませんから、親は親としての責任を果たしてなんぼですね。
まとめ
今回は家庭学習だけで勉強ができるようになるテスト形式の暗記方法について書きました。
1.勉強ができるようになる家庭学習の秘訣
2.家庭学習だけで成績はあがる。暗記方法が決め手
3.五感をつかった暗記方法
4.赤ペンとルーズリーフを使った暗記方法
暗記の重要性はわかったけど、算数や理科の考える問題はどうするのか、という声が聞こえてきそうです。それについても、このテスト形式の暗記方法が土台となって、できるようになると断言しておきます。具体的な方法に関しては、また別の記事で紹介する予定です。